Movie Review "ウルフ・オブ・ウォールストリート"

2014.02.02 Sunday

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    Text By Seiji Nakashima

    "だめだ。俺はもうだめだ。Oh Yeah 俺はもうだめだ"

    と、ゆらゆら帝国"ズックにロック"の歌詞が頭をよぎる程もうだめだ。顔、声はもちろん、身振り手振り、不似合のサングラスから癇に障るパーマネント、ラベンダーのサスペンダーに寸足らずのスラックスから覗くくるぶしまでなにもかもが抱腹絶倒、"俺たちのジョナ・ヒル"大活躍万歳。



    監督であるM.スコセッシには「俺」がまだ「僕」の頃(無毛期)から色々指南いただいた巨匠ですが、ウルフは"タクシードライバー""グッド・フェローズ""キング・オブ・コメディ"、に並ぶ最高傑作の1つであり、この結論について、

    "ABSOLUTELY NOT"

    と誰が言えますか。未見の方がいらっしゃれば(特に男性社会人)早く劇場にGOしましょう。




    安定の天然ボケと、"揺るぎない"が故に"揺れる"パラドックスな脂肪を持つジョナ・ヒルを冒頭リスペクトしましたが、あくまでディカプリオ&スコセッシにとっととアカデミーくれてやれよ、と思わざるを得ない作品。とんがったキャラクターの面々にスコセッシのキレまくりな小技(カット、スローモーション、時間軸のシャッフル、センス抜群の音楽)が冴えまくり。3時間近くだれる事を許さずShow Goes On

    社内で社員を徹底的にアジり、客を狡猾に煙に巻くジョーダン・ベルフォード(ディカプリオ)の人間離れしたテンションとF**Kまみれの台詞の切れ味、そのリズムはクラシックの指揮者さながら。"ギルバート・グレイプ"で出会った頃のピュアネスを微塵も感じさせない顔面変化はまさにカリスマ教祖。"マグノリア"トム・クルーズが演じたカルト教団のSEX伝道師などひよっ子同然。男としても人間としてもクズ極まり無いのに不思議とこの男に魅了されていくのです。とにかくカッコいい!!

    超名作名演ギルバート期



    数あるベストシーンの中でも、冒頭、俺たちのマシュー・マコノヒーパイセンによる「証券マンっつうのはな、、、」なとんでも説法。株を扱うなら白い粉吸って札束の事考えながらどこでもマスかきまくれ、って。「ほんまですかぁ〜」、とサバンナ高橋風リアクションしかできない神の説法。超個性派俳優2人の衝突が生む奇跡のケミストリー。

    中盤、伝説のドラッグ(筋弛緩剤)をたらふくいただいた後のジョナヒル&ディカプリオのとろけっぷりが素晴らしくクズ。その後間もなく2人はとろけたまま取っ組み合いを繰り広げる訳ですが、これが人類未踏の愚駄愚駄さで劇場爆笑。ジョナ・ヒルとドラッグの組み合わせは"桃屋の穂先メンマ"と"炊き立てあきたこまち"くらい相性が良い。

    また、終盤、タイタニックのコンビを容赦無く引き裂くトラウマ映画"レボリューショナリー・ロード"を思い出すに難くない嫁との"最期の夜"は笑いから一転、異常にサスペンスフルで手に汗にぎるスコセッシ節が炸裂。ダメ男のみが共感できる切なすぎるエピソード。


    スコセッシの作品に関して、"腐敗した矛盾に満ちた現実のなかでいかに人間としての倫理と善良さを実践できるか、それがしばしば不可能であることの苦悩を追求する映画が多い"との評がありますが、ああなるほど言い得て妙。
    建前はコメディである本作も、根底に流れているのは"人が人たる故の愚かさ"であり"故の愛しさ"なんですよね。こうした一貫したテーマを持ち続けるのも巨匠たる所以。そしてかつての盟友ロバート・デニーロ&ジョー・ペシとのトライアングルに対するディカプリオ&ジョナ・ヒルコンビを得た事は今後何度目かのスコセッシ黄金期を迎えるであろうという期待しかございません!!

    という事で3時間のフルコースをいただき"アメリカン・ハッスル"鑑賞には手が届きませんでした、、、また次回。

    Movie Review "オンリー・ゴッド"

    2014.01.31 Friday

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      Text By Seiji Nakashima

      早速で恐縮です。映画本編の感想より、エンドクレジットのど頭、

      "アレハンドロ・ホドロフスキーに捧ぐ"

      と、英語力の乏しい自分でも判るクレジットで瞳孔MAX。
      "Directed By 俺"、ではなく"エルトポ"、"ホリーマウンテン"、"サンタ・サングレ"を難産の末産み落としたあのカルトの巨匠の名を晒した訳です。なんか最後の最後に無理やり腑に落ちさせられた、、、


      一昨年の個人的ベスト"DRIVE"のライアン・ゴズリングとニコラス・ウィンディング・レフンコンビ再び。と言う事で賛否両論わかれる中またしてもレイトショーに赴いた"Only God Forgives"ことオンリー・ゴッド。



      DRIVE直系の予告動画の切れ味と、大味なキャッチコピーに期待値は血流の速度と共に加速。

      がしかし、"DRIVE"が主要キャラクターのオリジナリティ、緊張と緩和の絶妙なバランスを保っていた超超傑作だったのに対し本作は何もかもトゥーマッチ極まれり。シンプルな相関図なのに説明会話極少。主要キャラクターの存在/行動原理が謎謎謎。加えてポーカーフェイス N' 静止画の絵画的ショットの雨あられ。あれです。"時計仕掛けのオレンジ(左)"、とかリンチの"ブルーベルベット(右)"のあれがマスターベーションのごたる何度も何度もワンスモアアゲイン&アゲイン、寄せては返す永久機関。



      米国ではブーイングの嵐となったのも納得。背景の極彩美(セット、照明へのフェティシズム)、R指定納得のバイオレンスを際立たせた結果、肝心のストーリーテリングが?。というかそもそもストーリーをテリングする気が無いと察してからは1時間30分のPV。勧善懲悪、感情移入、カタルシスを求めて観ると確実に貴方のチンがフニャります。(注;チンが無い方はそれ相応のものをあてがってください)。
      捧げたA・ホドロフスキー的"イメージの洪水"を意識したのであれば、タイという限定的空間と限定的シチュエーションではこちらの想像力にも限界有りm(__)m


      反撃の狼煙をあげるとすれば、確実に数年後、数十年後にカルト化すると予測されます。
      レフンさんのバイオレンスにはアイデア、人間の通点を突く痛さ、そしてトム・サヴィーニも生涯を捧げる人体破壊の容赦なさがあり、尚且つ観念的映像美をもって観る者を混乱と陶酔に陥れる厭らしさを作品毎一貫して発しています。世界に信者を持つ北野武、D・クローネンバーグ、P・バーホーベン、そして前述したA・ホドロフスキー、D.リンチ等の遺伝子、変態性は本作でも多分に漏れてます。

      容赦無くノックアウトした敵方の上アゴ掴んでモップさながら廊下を引きずるくだりに、「まあ一石二鳥」とよく判らないがレイジーな人妻の気分にフォーリング・ダウン。えげつない拷問シーンに加え、R指定をヨイショする主人公のおかんの下ネタ&口の悪さ。。一見の価値はある映画です。


      最後に苦言を呈すならば、R・ゴズリングのクールでタフで事件に巻き込まれがち、な村上春樹的「僕」がはまり役なのはもう十二分に判ったのでたまには別キャラでお願いします。


      次回は"ウルフ・オブ・ウォールストリート"&"アメリカン・ハッスル"鑑賞予定です。

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      追記:映画狂の知人のブログ"IN MY LIFE"。是非こちらも。

      鑑賞後驚愕の拾い物


      "アンカル"を撮るなら1万払ってでも観ます。

      Movie Review "インシディアス 第二章"

      2014.01.29 Wednesday

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        Text By Seiji Nakashima

        遅ればせながら今年初の映画館鑑賞。今回はレイトショーにぴったりのホラー、

        "インシディアス 第二章"

        の感想を。21時10分上映という事で会場は自身含め5人。恐怖を煽るに十分なシチュエーション。




        監督は"SAW"で一気に知名度UP、"狼の死刑宣告"での軽快なストーリーテリング、ケビン・ベーコンを取説通り扱ってみせた智将ジェームズ・ワン。前作インシディアスは"ようこそびっくり屋敷へ"といった風向きで、約34年ホラー映画を身体に刻んできた側としては物足りなかった。というか"ダース・モール"みたいのが突然出てきたあたりで気分は銀河。サジを投げ、代わりにライトセーバーを引き抜きたかった。

        *Star Wars最恐の顔面凶器ダースモール



        という事で過剰な期待無しに劇場に足を運んだ訳ですがなるほど。ただの焼き増しでは無く、前作で張り巡らした伏線(らしきもの)を第二章でうひょうひょと紐解く構成になっておりました。1章の映像を挿入しつつ、次々起こる怪異の謎を暴くあたり、智将ジェームスの計略を見くびっておりました。なので今作は十分に楽しんだ次第です。

        また、多くの過去作への判りやすいオマージュが溢れている事も前作超えの大きな要因(個人的に)。ざっくりおさらいしてみると。

        .前作同様"ポルターガイスト"再発。
        .前作同様"エクソシスト"な霊媒師登場。
        .エクソシストに導かれ廃墟へ。当然"ブレア・ウィッチ・プロジェクト"化。
        ディ.廃墟にはレザーフェイスもジェラスな"悪魔のいけにえ"な地獄絵図
        .前作で何かを連れてきた夫がとうとう"シャイニング"ジャック・ニコルソン化。
        .ネタばれ本格的に開始。現世と幽界を行き来するインシディアス的世界に。
        幽界のキーパーソンに"何がジェーンに起こったか"のベティ・デイビスをモデルにしたとおぼしき最恐のBBA現る。

        正直中盤まで前作の踏襲でうんざりしてたんですが、"ディ"あたりから、異常な家族の異常なアナザストーリーが挿入されるもんでこちらもギアチェンジ。ツッコミ箇所はあれど終盤までサスペンスフルに突っ切ってくれました。

        で、怖いか否か、と聴かれると、要所要所びっくりはさせられるけれども怖くはない。幽界がまるで遊園地のお化け屋敷みたいだし"薄汚れたキューピー人形"とか"ピストン運動する木馬"とか"壊れかけのRadio"とかなんかあざといアイテムがこれ見よがしに登場します。ケビン・ベーコンの素面の方がよほど怖いのに。もうすこしアイテム選びに工夫があればなあ。
        やはり"シャイニング","何がジェーンに.."の精神崩壊系の映画が私的にはホラー・オブ・ホラーです。

        という事で、逝くベーコン(左)、何かが起こったジェーン(中)、とびきりのシャイニング・スマイル(右)、の最恐顔面ギャラリーでお後を濁して、、

        次回はライアン・ゴズリング主演"オンリー・ゴッド・フォーギヴス"鑑賞予定です。

        下水飯店 「う」 

        2014.01.20 Monday

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          Text By Satoshifaction

          っかりして、ニコニコして♪、と「勇気100%」の出だしの替え歌にのせれば、「面接で自分の性格をひとことで言うと?」と質問された際によりアピールポイントになります。昔からうっかりが多くて恥をかいてきた。小学生の時は、校門近くでランドセルを家に忘れてきたことに気付いて悟空走り(両手を後ろに上げる走法)で取りに帰った。♪カバンならおきっぱなしてきた家に、である。



          また、殆ど遊んだことが無かった高橋純一君が転校する前日、最後にいっしょに遊ぼうぜ!とふかしたのをうっかり忘れて他の子と遊んで家に帰ると、母親に、「ああ一回死のう‥さっきワンナップきのこ取ったしまた土管の面(子宮)からやり直そう」、と思うくらい怒られて泣きながら謝ったこともあった。♪マジ親に迷惑、かけた本当に、である。

          雨の中ずっと待っててくれた、西武ライオンズ帽の高橋純一君。
          宜しければこれを読んでいたら連絡くれませんか?改めて可能な限りの謝罪をさせてください。てゆーか孫正義!あの日に戻って俺と高橋純一君だけに繋がる携帯電話をよこしに来い。聖矢のめんこと交換で。そうすれば今からそっち行くわ、で済んだ。そして、君がいなくなった年に西武は優勝するよと伝えて帰れ。サイテーの思い出のひとつだ。

          あの頃はドブの中だけを通って家に帰れるかを試したり(先日のニュースでドブの中から覗きをして捕まった人も、昔同じことをしていたのだと思うよ高橋純一君!)、口の中に唾をどれだけ溜められるか競争して帰り、バイバイする時に、口がパンパンになりながらダイバーの水中ジェスチャーみたいに(しゃべれないのだ状況的に)「せーので同時に出すぞ、負けた方がしっぺな」
          と言ってロロロ〜と吐き出してできた虹の向こうに、もう駄菓子屋はないのだ。かといって町にイオンができた訳でもない。

          待ち合わせ時間のAMとPMをうっかり間違えてキミの家の前で朝6時から待っていればストーカーと言われてしまう昨今、しあわせは じぶんのこころがきめる とみつをが言っていたのを、忙しさのせいにしてうっかり忘れがちになっていませんか?



          学生の頃留年をかけたテスト勉強を徹夜で一夜漬けし、知らないうちにうっかり寝てしまった。テスト開始30分以上の遅刻は失格になるのだが起きたら開始30分以上過ぎていた。とりあえず行ってみることにした。立ち漕ぎで猛スピード。前かがみで風の抵抗さえかわす。10年振りの悟空走りだ。するといきなりバーンという感じでふっとんだ。何が起きたかすぐには分からなかった。セイコーマートというコンビニの駐車場のトラックの荷台からはみ出した鉄柱に気付かず激突してふっとんだのだ。コンタクトしたまま寝て起きたことと前かがみのせいで前がよく見えてなかったせいだ。右耳から血がようけ出てきた。刹那、これは使えるかもと思い教室へ向かった。ゴールドラッシュと思った。興奮して痛くは無かった。血を手に溜めて服にも目立つようにつけて「途中で事故にあってしまい遅れてしまいました!すんません!」と「緑のカードの15番の方、チャーラーお待たしゃしゃした!」くらいにはりきって先生に泣きついた。超やさしい先生は同情してくださって追試という恩赦を与えてくださったディーヴァ、スーパークール!


          追試はギリ合格ライン2点増しの62点くらいで、おかげさまで無事卒業できた。おそらく58点くらいのところをおまけしてくだすったのだろう。だったら結局はテストに間に合っていてもどうせ駄目だったけど先生が怪我に同情し、何点かおまけしてくだすったと思っています先生。先生がいなければ今の自分は無い。先生、今年はふきのとうを食べましたか?未だにお歳暮を贈りたい気持ちがある。先生公務員だから贈らない。うっかり寝坊のおかげで自損事故することができ得をした唯一のエピソードです。
          三度目で決める。♪ここに綴るよろこびと感謝、である。


          下水飯店 「い」

          2014.01.11 Saturday

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            Text By Satoshifaction

            レーネのビートニックジャンクションというZIP-FMの夕方のラジオを好んで車で聴いている。楽しそうに話すテンポ、はちみつミルクでうがいしたような声がなんとも耳心地いい。好きな声のラジオパーソナリティは他に、橘 美緒(マキタスポーツはたらくおっさんのアシスタント・モデル)や小林 悠(TBSラジオ たまむすび等)とか。ふたりはルックスも良いと思うのだけれど、きっと写真を見ていなくても好きな感じだったと思う。



            話をビートニックジャンクションに戻す。流れる音楽も肩肘張ってなくてちょうどいいやつがよく流れる。どのくらいいい音楽か、と聞かれた時に、「糞がもれそうなくらい」と表現するのは「ヤバい」と同じように、絶賛する時の形容詞としてお馴染みだ。それの最上級は「糞がもれた」、であるが、先日音楽を聴いてそのような体験をしたので晒す。

            ゲストのブンブンサテライツが口を揃えて「最近こればっか聴いているんです。動物の鳴き声とかめちゃくちゃですよ。」そんな紹介をし、またちょうどいいくらいのやつが流れるんだろうなあとタカをくくって、タバコを我慢するための剣先イカをにちゃにちゃやっていた。

            ここまで書くと、最近いろんなところで耳にする曲なのであああれか、と思ったのなら正解です。
            サビで、「ニッニニーニニニニニニー、ニッニニーニニニニニニー♪」、と予想していないスクリーミング。俄然盛り上がってイカでハンドルを叩きながら「ニッニニーニニニニニニー、ニッニニーニニニニニニー♪」、と真似をして、首を振ったりしていた。初めて聴いた曲なのに恥ずかしながらあてずっぽうで合いの手を入れて「ヘーイ!」とテキサスっぽく叫んでまあまあでかい屁をしてみた。
            すると、裏打ちでぶりっと言うと思いきや「スー」「さらさら」に近い感触が尻たぶを撫でた。とっさに冷静になり、「まだあわてるような時間じゃない」と思いながらもケツを浮かし、そんな時のみなさんがとる行動同様、ケツのコアをきゅんきゅんして気体か液体か固体か確認した。
            固体ではない。しかし安心するのはまだ早く、ビックリマンでいえば天使=気体で、固体=お守り、そう液体こそが悪魔。無論早く知りたい天使か悪魔。ビックリマンは左の列の前から3番目がヘッドで、確かタンゴ博士といういい歳のおっさんがコロコロコミックで解説をしていたな、風邪とかひいていないかな、、、気を紛らわそうと関係ないことに思いを馳せるのは、水下痢だと認めたくないから。頭の上を飛んでいる虫の大群がずっとついてくるのは、たぶんキミん家が貧乏だから。

            高速道路なので、暫くどうすることもできず次の課題はどこまでの深達度かを知ることです。漏らした瞬間に思い浮かべてしまうのは、正面から見た上の歯と歯の間に詰まっている食べカスのイラストを両ケツの間の糞と重ねてしまう。トコロテン出し機も頭をよぎる。力士ならケツのあそびの距離が長いからパンツには届いていないだろう。こんな時は大抵アウトで、ガストのラージバーグくらいいっている。まあズボンも駄目なんだろうな、でも車のシートだけは死守したいな、早くトイレで長淵の習字くらいのスピードでだだくさに尻ふきたいな、腰を浮かせながらそう思ってそっと、ズボンと車のシートに触れてみると少しアウトで、ゲッツーだった。速やかに上司に連絡し、いつもは指示待ち人間だが今回ばかりはリスクマネジメント能力を見せつけた。
            「なので帰らしてください」
            決まった。能動的残糞感。

            Ylvis - The Fox (What Does the Fox Say?)